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ローカルAI2026-04-19

ローカルLLM向けGPUの選び方|RTX 4060〜4090を用途別に比較【2026年版】

ローカルLLMを始めようとして、GPUの選択で止まっている人は多い。

「RTX 4060で十分か?」「4070と4080で何が変わるのか?」—— スペック表を見ても、実際にローカルAIで使ったときの差がわからない。 ゲーム用途の比較記事はあっても、LLM推論に特化した情報は少ない。

この記事では、ローカルLLMという用途に絞ってGPUを比較する。 最後に用途別の結論を言い切るので、迷っているなら最後まで読んでほしい。

先に結論を出す

GPUVRAM7〜8Bモデルの体感速度目安向いている用途
RTX 40608GB40〜70 tok/s入門・とりあえず試したい
RTX 407012GB55〜65 tok/s日常使い・コスパ優先
RTX 4070 Ti Super16GB75〜90 tok/s後悔しない・最初から16GB
RTX 408016GB75〜90 tok/s本格運用・複数タスク同時
RTX 409024GB140〜160 tok/s制限なしで使いたい

※ 推論速度は7〜8Bモデル・Q4_K_M量子化の目安。モデルサイズ・量子化・システム構成で変わる。

GPU別・正直な評価

RTX 4060(8GB)
入門ライン

→ とりあえずローカルLLMを触ってみたい人向け

7〜8Bモデルは快適に動く。会話速度として不満はない。 ただし13Bモデルを試した瞬間に限界が来る。VRAMに収まらないモデルはRAMへのオフロードが発生し、 速度が1〜2 tok/sまで落ちる。これは使い物にならない速度だ。

✓ コストが一番安い。入門として触るには十分
✓ 7Bクラスのモデルは快適に動く
✗ 13B以上を使いたくなったとき即座に詰まる
✗ 使っていると「もう少しVRAMが欲しい」が必ず来る
RTX 4070(12GB)
コスパライン

→ 普段使いのAI環境を作りたい人向け

13〜14Bモデルを完全GPU推論で動かせる。 Qwen2.5:14b、Llama3.1:13b などの実用モデルがちゃんと動く速度で使える。 日常的な要約・翻訳・コーディング補助ならこれで十分な場面が多い。 ただし「もっと賢いモデルを使いたい」という欲が出たとき、30B以上はオフロードが必要になる。 使い続けると「あと4GBあれば楽なのに」という場面がかなり多い。12GBは優秀だが、余裕はない。

✓ 13Bクラスを快適に動かせる実用ライン
✓ 4060より明確に体験が向上する
△ 30B以上は苦しい。コーディング本格用途には少し足りない
RTX 4070 Ti Super(16GB)← おすすめ
後悔しないライン

→ 買い直したくない人向け

VRAMが16GBに上がることで体験が大きく変わる。 13〜14Bモデルを高品質量子化(Q8)で動かせるため、7Bとは回答品質に差が出る。 30〜34Bモデルも積極的な量子化で試せる。 「VRAMを気にしながら使う」という感覚がほぼなくなる。 RTX 4080と比べて価格が安く、LLM推論の速度差は小さい。コスパ最良のラインがここだ。

✓ 16GBで体験が別物になる
✓ RTX 4080より安く、速度差は小さい
✓ 最初からここを選べば買い直しがない
△ 70Bはオフロード必須
RTX 4080(16GB)
本格運用ライン

→ LLM以外の重い用途も並行したい人向け

VRAMは4070 Ti Superと同じ16GBだが、GPUコアの性能が高く推論速度が上がる。 複数のモデルを並列で動かしたい、エージェント的な使い方をしたいなら差が出る。 LLM単体の推論速度では4070 Ti Superとの差は大きくない。 価格差を考えると、LLM専用ならTi Superの方がコスパは上だ。

✓ 複数タスク同時・並列推論に強い
✓ 長期的に使えるスペック余裕がある
△ LLM単体用途ではTi Superとの差が価格ほどない
RTX 4090(24GB)
制限なしライン

→ 予算より制限の少なさを優先する人向け

30〜34Bモデルを高品質量子化で快適に動かせる。速度も140〜160 tok/sと別格だ。 70Bは完全GPU推論には入りきらないが、部分オフロードで試すことはできる。 問題はコストで、20万円前後。ローカルLLMだけのために買うには高い。 GPU・ゲーム・動画編集・3DCGとの兼用なら選択肢に入る。

✓ 34B以下ならほぼ制限を感じない
✓ 速度が別格(他用途でも最強)
✗ LLM専用なら費用対効果が見合わない場合が多い

用途別の結論:迷ったらこれを選ぶ

まず触ってみたい / 予算を抑えたいRTX 4060

7Bモデルで十分かどうか試してから判断。数ヶ月で上を買い直す可能性がある。

日常使い・コスパ重視RTX 4070

13Bクラスを使い倒したい人に向く。30B以上は諦める前提で選ぶ。

後悔しない選択 / ローカルLLMを本気でやるRTX 4070 Ti Super

16GBで体験が変わる。4080より安くて、LLM用途での速度差は小さい。ここが一番コスパのいい着地点。

複数タスク同時 / 長期投資RTX 4080

エージェント・並列推論など高度な使い方をするなら。LLM単体ならTi Superで十分。

GPU・ゲーム・動画編集も兼用 / 制限を感じたくないRTX 4090

LLM専用では費用対効果が見合わないことが多い。兼用前提なら最強の選択肢。

GPUだけで終わらない:周辺構成も見る

GPUを選んだあと、RAM・SSD・電源も見直す必要がある。 ローカルLLMはGPUだけでなく、システム全体で動くからだ。

RAM:最低32GB

VRAMに収まらない部分をRAMで補う。16GBだと詰まる場面が出てくる。

SSD:NVMe M.2推奨

モデルファイルは4〜40GB。読み込み速度が遅いとロードに時間がかかる。

電源:GPU TDPの1.5倍以上を目安に

RTX 4070は200W、4080は320W。システム全体の消費を考えると650〜850Wは必要。

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まとめ

ローカルLLM用途でGPUを選ぶなら、判断基準はVRAMと予算のバランスだけだ。

「まず試したい」なら4060で十分。ただし、本格的に使い始めると数ヶ月で上を欲しくなる。 最初から後悔しない選択をするなら、RTX 4070 Ti Super(16GB)が今の最適解だ。4080より安く、LLM推論での速度差は小さく、16GBで体験が別物になる。

価格は頻繁に変動するため、購入前に最新の相場を確認してほしい。

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